7日の金曜日から9日の日曜日にかけて、今年も丸の内の「東京国際フォーラム」を中心に開催されました。
メイン会場の「国際フォーラム ホールA」では、土曜と日曜に昼・夜2回、計4回のコンサートが開催。
ぼくは出たり入ったりしながら4回のコンサートを満喫させてもらいました。
個人的には一番注目していたのがオーネット・コールマンのステージ。しかし数日前に急病のため不参加が決定。急遽、小曽根真さん監修によるセッションが組まれました。
そんなアクシデントもありましたが、ぼくが一番心を動かされたのは8日に聴いたバート・バカラックのセット。ステージに登場した彼は、思った以上に老人になっていました。しかし、音楽は相変わらず素晴らしい。
長年、多くの名曲をふたりで作ってきた作詞家のハル・デヴィッドが直前に亡くなったこともあり、さぞかし傷心のことと察しました。彼の死を悼み、コンサートはふたりで書いた名曲の数々をメドレーで演奏するパートからスタート。
ピアノを弾くバカラックは背中も曲がっています。そして、もともとうまくなかったヴォーカルも、さらに声は出ないし音程は不安定。ですが、そこに大きな感動を覚えました。涙がとまらないほど感激したのは「アルフィー」や「ア・ハウス・イズ・ノット・ア・ホーム」を歌ったとき。なんだかまったく別の次元というか世界に連れていってもらった気持ちになりました。
そのほかにも印象に残るステージはいろいろありました。しかしバカラックのステージは別格。いまも余韻を引いています。
そして不思議なことが。日曜日のカシオペアのステージが終わったあと、客席から廊下に出て椅子に腰を下ろしていたら、横に老人が。ふと見ると、バート・バカラックそのひとがいました。こういうことが起こるから人生は面白い!
【出演アーティスト】
■9月8日(土)昼公演
◆TAKE 6
◆ベン・E.キング&村田陽一with HIS BIG BAND
◆バート・バカラック
■9月8日(土)夜公演
◆小曽根真 JAZZ JOURNEY with エリス・マルサリス、クリスチャン・マクブライド、ジェフ・テイン・ワッツ photo:篠山紀信
◆ジョー・サンプル&ザ・クレオール・ジョー・バンド
◆オーネット・コールマン(中止→小曽根真監修のセッション)
■9月9日(日)昼公演
◆バルカン・ビート・ボックスSpecial Guest:SOIL&"PIMP"SESSIONS
◆タワー・オブ・パワー
◆RUFUS featuring スガシカオwith Special Guests タワー・オブ・パワー Horns Section
■9月9日(日)夜公演
◆エスペランサ・スポルディング Radio Music Society
◆カシオペア3rd
◆ ボブ・ジェームス・クインテット featuring スティーヴ・ガッド、ウィル・リー、デイヴ・マクマレイ、ペリー・ヒューズ Very Special Guest 松田聖子