昨日はCS放送のラジオ局ミュージック・バードで正月用の特番を平野啓一郎さんと録音してきました。場所は半蔵門にあるFM東京ビル内のスタジオ。放送日は未定です。
ミュージック・バードというのはよくわからないのですが、有料放送で、契約するとデコーダーみたなものを接続して聴くことになるんでしょうね。デジタル放送です。ジャズとかクラシックとかロックとかいろいろなチャンネルがあって、中には歌謡曲と演歌の専門チャンネルもあります。ぼくはそちらに出てみたいのですが(自分で言うのもなんですが、こっちのレコード・コレクションもかなりのもんです)、世間的にはジャズ関係者と思われているので、ジャズ・チャンネルでの収録でした。
平野さんとのトークは、前にも書きましたが本当に楽しめるんですね。昨日はふたりで気に入っているCDを持ち寄り、話しながら適当にかけていくというスタイル。前半がマイルスで、後半が最近のものを聴きながらこれからのジャズはどうなっていくか、みたいな話をしました。
このブログをお読みの方でミュージック・バードと契約しているひとはいるんでしょうか? ぼくは入っていません。ぼくの周りにもいません。でも、そんなことはどうでもいいんです。平野さんとの会話が楽しめただけで満足です。
話はその場のなりゆきなのでどこに飛んでいくかわかりません。予定調和にならないところも楽しいですね。面白かったのは、ジャズの世界でもそうなんですが、文学の世界でも、とんでもない作品が登場してきたときに、評論家がどんな反応を示すかという話になったときです。大体どちらの評論家も、他の評論家の顔色を窺うというか、いい悪いの判断を最初にしたくない人種という点で一致しました。
ぼくなんか雑文書きなので、いつも好き勝手なことを言っていますが、評論家と自負しているひとだとそうも行かないようです。ぼくは前言撤回を平気でします。ところが、評論家の先生方は沽券にかかわるってことなんでしょう、一度書いたらそう簡単に意見は変えられないようです。
見方を変えれば、いかにぼくが無責任かっていうことです。これは中学時代にクレイジー・キャッツの「無責任シリーズ」ばかり見ていたせいかもしれません。
でも、ひとの顔を窺うっていうのもおかしな話ですよね。自分も偉そうなことは言えないのですが。というか、まったく出鱈目ばかりやっているので、他人のことをとやかく言う資格はありません。いつものことですが、話が妙な方向に行きました。
番組では、もうすぐ発売されるマイルスの『セラー・ドア・セッションズ』、「レイテッドX」のリミックス、サンタナの73年大阪ライヴ(マイルスのサウンドにそっくりな曲)、あとはジョシュア・レッドマン、ブラッド・メルドー、ザ・バッド・プラス、ダイアナ・クラール、パット・メセニーなんかをかけました。
最後にひとつ宣伝を。
毎週水曜の朝に電話出演している「赤坂泰彦One On One」ですが、今週はいよいよスタジオ生出演します。7時16分~7時53分までの出演です。何でこんなに細かい時間割になっているんだが、理由はわかりません。
赤坂さんとはこれが初対面になります。どんなことになるのやら、ちょっと楽しみでもあり不安でもあります。朝早いのが辛いですね。でも、Inter FMがぼくの住んでいるところから歩いて数分ということがわかり、ぎりぎりまでは寝ていられます。
どんなことになったかは、次回のブログで報告します。