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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「証言で綴る日本のジャズ」

「ジャケ裏の真実
ジャズ・ジャイアンツ編」
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小川隆夫ONGAKUゼミナール
@銀座le sept
3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


■TALK EVENT■
民音音楽博物館
「3月文化講演会」@神戸
3.26: 関西国際文化センター
コスモホール
TEL: 078-265-6595

詳細やその他ライナーノーツなどは 「Works & Information」へ>>
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2006-11-05 ジョアン・ジルベルト@東京国際フォーラム
e0021965_2328351.jpg ぼくがジャズを好きになったきっかけは、ジョアン・ジルベルトとスタン・ゲッツの共演した『ゲッツ=ジルベルト』です。そのときには気がついていなかったのですが、大げさにいえば人生の素晴らしさを教えてくれたのがそのレコードでした。

 ジョアン・ジルベルト。
 あれから彼のレコードはどのくらい聴いてきたでしょう? 『ゲッツ=ジルベルト』だけでも何枚もレコードを買い換えました。CDも音質が向上するたびに聴き入っています。留学中に初めて「カーネギー・ホール」で聴いた生のジョアンにも感動しました。
 来日はあり得ないといわれていたジョアンが、21世紀になって奇跡と呼ばれるステージを日本でも聴かせてくれるようになりました。今回は3回目の来日ですが、相変わらずのマイ・ペースぶりに、苦笑しつつも感動した一夜を昨日は過ごすことができました。

 「開演時間は予定です。アーティストの都合で開演時間が遅れる場合がございますので予めご了承ください」
 コンサートの広告にこういう一文が載せられています。「開演時間が遅れるかもしれない」なんて告知されるアーティストは他に知りません。ジョアンは遅刻の常習者なんですね。これまでの来日でも、時間どおりに始まったことは一度としてなかったんじゃないでしょうか。ぼくが観に行ったときもそうでした。
e0021965_23295390.jpg それは昨日も同様です。このマエストロは開演時間の5時になっても宿舎のホテルから出ていません。そんなアナウンスが場内に流れ、超満員になっていた客席からため息ともどよめきともつかない声が漏れます。ホールでは、「演奏者の意向で空調装置は切っております」のアナウンスもありました。まったくわがままなマエストロです。
 でも、待たされることによって聴きたい気持ちが高まってきます。遅れても、最初からそんなものだと思っているので腹は立ちません。普段は何でも予定どおりにいかないといやなぼくですが、ジョアンの場合は待たされることがほどよいアペタイザーになっています。
 5時50分になって「ただいまホテルを出発しました」のアナウンス。経験から、ここまで来ればあとはとんとん拍子に進んでいくことがわかっています。
 「ただいま到着しました。間もなくコンサートが始まりますので、ロビーのお客様はお席にお戻りください」。これが6時10分。そして5分後に場内の明かりが落とされ、しばしの沈黙ののち、ギターを持ったジョアンがたったひとりでステージに現れました。

 それから8時まで、1時間45分にわたってジョアンは昔ながらのジョアンであることを淡々とした歌とギターで披露し、そして静かに舞台から去っていきました。ぼくには至福の時間です。さまざまな思いと思い出が、心地よい響きの中で頭の中を巡っていました。ジョアンのライヴを聴くときは、いつも自分の音楽遍歴を心の中でなぞる旅になります。
e0021965_23301185.jpg 中学のときに出会った『ゲッツ=ジルベルト』。偶然とはいえ、この名盤をぼくは新譜で出たときに聴いていたんですね。日本ではボサノヴァなんてほとんどのひとが知らなかった時代です。ぼくだってそんなことには無頓着でした。かっこいいからひたすら聴いて、このかっこいいギターとヴォーカルを何とか真似していただけです。学校から帰ると、毎日何度も何度も繰り返し聴いてはコピーしていました。
 コード進行がわからなかったり、音が拾えなかったり、最初は楽譜もなかったので苦労したことを思い出します。でも、お陰で大学生のときには代々木上原にあったスナックでボサノヴァの弾き語りができるまでになっていました。その後もボサノヴァはあちこちのバンドで演奏してきましたし、演奏することをやめてからもずっと聴き続けてきました。ボサノヴァがいつもぼくの横にはあったんですね。

e0021965_23384752.jpg その象徴的な人物のひとりがジョアンです。彼は40年以上前に初めて聴いた『ゲッツ=ジルベルト』そのままの歌とギターで、昨日もぼくの前にいました。細かいことをいえば、この40年以上の間にはジョアンも変わっているはずです。でも、ぼくにはまったく同じに聴こえます。この普遍性が尊く思えました。
 音楽でも何でもそうですが、発展していくことは重要です。でもジョアンにはいつまでも昔のままでいてほしい、変わってほしくない、と思います。彼にも新しいことをやろうという気持ちがあるとは思えません。ジョアンの場合は60年代のスタイルでストップしていてほしいし、懐メロでいいんです。それが聴きたいんですから。
 もちろんこんな意見に大反対のひとも多いでしょう。でも、ジョアンについてのぼくの気持ちはこういうものです。ですから、昨日は最高に素晴らしいライヴに接することができました。
 それから、これまでの来日だと2時間半以上のコンサートはざらで、前回のラスト・コンサートでは4時間近くやったと聞きます。けれど、ぼくは昨日の2時間弱くらいがちょうどいいように思いました。長くやればいいというものではありません。
 素敵な音楽は腹いっぱい詰め込みたくないんですね。もう少し聴きたいなっていうところでやめるのが美しいじゃありませんか。ジョアンの歌とギターは1時間半くらい聴ければ大満足です。余韻に浸りながら帰ることが出来ますから。
 音楽はぼくの生活にとって必要不可欠なものです。でもそれだけにのめり込んでいたくないって気持ちがどこかにあります(もう充分にのめり込んでいますが)。音楽以外にも、この世の中、素晴らしいことや楽しいことがたくさんありますからね。このごろは、そんなバランス感覚を大事にしていきたいと考えています。
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by jazz_ogawa | 2006-11-05 23:42 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(6)
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Tracked from トラベル at 2006-12-14 16:54
タイトル : トラベル
■アーユルヴェーダの聖地スリランカで浸る至福。 ■海外旅行はたくさん行った事があるけど、留学やワーキングホリデーは経験がない・・・ ■ストレスの多い日々の暮らしを変えたい、ちょっと豪華な息抜きをしたい ■お湯よし! 食よし! ゆったりリラックス! 日常を忘れる旅へいざ・・・ ■もっとキレイになるために・・・。 各国の簡単な時刻を知ることができます。 各国の●印をクリックするとアナログ時計に反映します。 ゴルフ 旅行... more
Commented by cyubaki3 at 2006-11-06 12:53 x
何年か前に(多分)NHKのドキュメンタリーで「イパネマの娘」誕生秘話みたいなのをやってて、偶然観ました。現地インタビューが多くてかなり面白かったです。
Commented by forcek at 2006-11-06 12:54 x
小川さん、ジョアン行ってきたんですねーまぁ生きるレジェンドの一人ですから生で聴けるだけでありがたいですよね(笑)後、11と25日は両方顔出したいのですが、諸々の関係で本格的な東京カンバックが1月からになったのでどっちかにと思ってるんですが、よろしくお願いします。
Commented by jazz_ogawa at 2006-11-06 17:52
cyubaki3さん、ぼくもそれ観ました。NHKはときどきそういうドキュメンタリーを放映するので見逃せません。DVDになりましたが、マイルスのドキュメンタリーもよかったですし。
Commented by jazz_ogawa at 2006-11-06 17:54
forcekさん、25日は一杯かもしれませんので、もし来られるようでしたら確認してください。今週の土曜は大丈夫だと思います。どちらかで会いましょう。
Commented by hilaling at 2006-11-09 02:34
11/8のジョアン行ってきました。個人的に開演の押し時間が気になったんですよ・・・。静岡から行ってるんで、最終の新幹線に乗れるのかハラハラしました。個人的には『三月の水』『フェリシダーヂ』よかったです。
NHKのドキュメンタリー、ボクも観てビデオ録画しました。
あれ観て想いました、ジョアンは耐え忍ぶ時間が多すぎましたね、だからこそサンビスタなんだと感じました。
Commented by jazz_ogawa at 2006-11-09 07:32
hilalingさん、ジョアンの歌がどうしてあんなにぼくの心をとらえるかといえば、味わいが深いからなんでしょうね。言葉はわからなくても、どこかに人生を感じてしまいます。勝手な思い入れかもしれませんが、歌って不思議なものですね。
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