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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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 小僧comで連載中の「愛しのJazz Man」(毎週木曜日更新)。今月の総集編をここに掲載しておきます。7月から始めて3ヶ月、毎週更新で現在13回目が掲載中です。今月は4回分(#010~#013)のダイジェストを順に載せておきます。全文をご覧になりたいかたは左側にあるバナーから飛べますので、よろしくお願いいたします。
 そうそう、朗報をひとつ。みなさんには別に朗報じゃないかもしれませんが、この連載の単行本化が決まりました。というか、いずれ単行本にしようと思って連載を始めたので予定どおりということなんですが。来年の2月か3月に、『愛しのJazz Man~101のエピソード』みたいなタイトルで東京キララ社から出版します。その話が今日まとめまりました。
 連載はこのまま毎週更新していきますが、それらも含めて年内にトータルで101本書くつもりです。いかなるエピソードが登場するか、ご期待のほどを。といっても、誰も期待なんかしていないかもしれないですね(苦笑)。



#010:Gil Evans ギル・エヴァンス(arr)
e0021965_8512723.jpg ぼくが接したミュージシャンの中で本当におひとよしだったのがギル・エヴァンスだ。
「こんなにいいひとが、どうしてこれまで無事にニューヨークで暮らしてこれたんだろうね」
 友人と大分以前にこんな話をしたことがある。熾烈な競争社会に身を置きながら、ギルは飄々とした生き方をしていた。その彼がこんなことを話してくれたこともある。
「もしわたしがきちんとギャラとか印税とかをもらっていたら、裕福な生活ができたと思うよ。でも、お金にうるさいことをいっていい生活ができたとしても、いまの幸せは得られていなかっただろうね」
全文はhttp://www.kozocom.com/entertainment/music/a00010.html

#011:Herbie Hancock ハービー・ハンコック(p)
e0021965_8514119.jpg マイルス・デイヴィスのグループを辞めてからのハービー・ハンコックは、しばらくの間「エムワンディシ(MWANDISHI)」と呼ばれるセクステットを率いて活動していた。このグループは、それ以前から彼が関心を寄せていたアレンジを重視した6人編成のグループである。しかしフリー・ジャズの要素も加味した音楽性は、一般的な人気に結びつかなかった。
全文はhttp://www.kozocom.com/entertainment/music/a00011.html

#012:Art Blakey アート・ブレイキー(ds)
e0021965_8515531.jpg 留学しているときにアパートが隣だったことから、アート・ブレイキーにはずいぶん親しくしてもらった。ウイントンとブランフォードのマルサリス兄弟が住んでいるアパートの隣にぼくのアパートがあったことは以前にも書いたとおりだ。
 もう少し詳しく説明するなら、そもそもはグリニッチ・ヴィレッジの77 Bleecker Streetにある高級アパートにブレイキーは住んでいた。そこに、彼が率いるジャズ・メッセンジャーズの一員となったマルサリス兄弟が引っ越してきたのである。その後に、ぼくは隣の79 Bleecker Streetのアパート(こちらはおんぼろアパート)に入居したという次第だ。そして、彼らがブレイキーを紹介してくれた。
全文はhttp://www.kozocom.com/entertainment/music/a00012.html

013:Chick Corea チック・コリア(p)
e0021965_852878.jpg ピアニストのチック・コリアには凝り性のところがある。とくに食べものに関しては、一度はまるとなかなかそこから抜け出せない。あるとき寿司屋でトロを食べたら、ツアーの楽屋だろうがホテルだろうが、トロになってしまった。餃子のときもそうだった。トロは高いけれど、餃子なら関係者もさぞかしホッとしたことだろう。
全文はhttp://www.kozocom.com/entertainment/music/a00013.html
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by jazz_ogawa | 2006-09-30 08:53 | 愛しのJazz Man | Trackback | Comments(6)
e0021965_234442.jpg
 マイルス・デイヴィスがこの世を去ったのは1991年9月28日のことでした。臨終はカリフォルニア時間の午前10時40分ということですから、日本時間なら翌日の午前3時40分ということになります。
 ぼくがその死を知ったのは、朝の10時ごろだったと思います。大阪にいたトランペッターの五十嵐一生さんからの電話でした。滅多に電話をかけてこない五十嵐さんがわざわざ電話をくれたのは、よほどショックが大きかったからでしょう。
 ぼくは、この日、ピアニストの吉岡秀晃さんのコンサートで司会を頼まれていました。吉岡さんには大切なコンサートです。個人的な理由でそれを台なしにすることはできません。動揺はありましたが、悲しみとショックをこらえながら司会は務めました。関係ないとはいっても、マイルスの死に触れないわけにはいきません。それで簡単にその死をお客さんにも伝えましたが、そのときは自分でもおかしいほどうろたえていました。

 あれから15年が過ぎたんですね。ときの経過は早いものです。ぼくはこの間に、自分の人生において大切にしている本を書きました。そのうちの一冊が『マイルス・デイヴィスの真実』です。その最後のほうに【マイルスは永遠なり】と題した章があります。今日はそれを紹介してマイルスの冥福を祈りたいと思います。


 曇り空だが、穏やかな風が静かに漂っている。
 2002年4月29日。
 ぼくはマイルスの墓があるウッドローン墓地にいた。
 ニューヨーク市、ブロンクス、ウッドローン。
 42丁目のグランド・セントラル駅からハーレム・ラインに乗ると、各駅停車で7番目の駅がウッドローンだ。電車は、最初の駅であるハーレムの125丁目駅近くになって地上に出る。そのまま北上してハーレム・リヴァーを超えると、そこがサウス・ブロンクスだ。以前は殺伐としていた地域だが、いまでは比較的整然としている。グランド・セントラル駅から26分。ウッドローンの街は、典型的なニューヨークの郊外を思わせる、穏やかなたたずまいを見せていた。
 ようやくここに来た。ぼくにとっては近くて遠かった場所だ。
 マイルスに、彼の本を書きたいと打ち明けてから14年が過ぎていた。自分の区切りとして、マイルスの墓に行くときは、その本が出ると決まったときにしようと勝手に考えていた。そして、ようやく完成の目処が立ったこの日、はやる気持を鎮めながら、ぼくはウッドローン墓地に向った。
 マンハッタンの喧騒から離れたウッドローンではゆっくりと時間が流れていく。墓地の路を歩きながら、さまざまな思いが浮かんでは消えた。目指すマイルスの墓はもうすぐだ。ここには、マイルスがニューヨークに出てきたときに入学したジュリアード音楽院の創始者オーガスタス・D・ジュリアード、少年時代に影響を受けたデューク・エリントン、<ホワイト・クリスマス>をはじめマイルスも録音した<ハウ・ディープ・イズ・ジ・オーシャン>など数多くのスタンダード・チューンを作曲したアーヴィング・バーリン、さらには日本人の野口英世も眠っている。エリントンの墓を訪ねたのは1987年のことだった。奇しくも、今日はエリントンの誕生日だ...。
 マイルスの墓は、路を隔てたそのとなりにあった。エリントンとマイルスが並んで眠っている! 言葉ではいい表せない光景だ。
 「やっと来ましたよ」
 心の中でぼくは呟いた。
e0021965_23551832.jpg
 マイルスの墓石は周囲を圧倒するように大きい。さすがに帝王だ。墓石には「In Memory Of Sir Miles Davis 1926-1991」と書かれ、その下に<セヴン・ステップス・トゥ・ヘヴン>の楽譜が掘られている。

 マイルスの音楽は、ぼくの青春そのものだった。
 何もわからないまま、彼のライヴを観たのが中学2年のときだ。高校3年でその音楽にのめり込み、『マイルス・スマイルズ』からリアル・タイムで聴いてきた。もっとも多感な時代に出会ったマイルスから、ぼくはさまざまに触発をされた。どんなときでも前を見つめて歩いている姿に、影響を受けたのだ。
 そのマイルスが、ここに眠っている。

 「ようやくあなたの本が出せることになりました」
 彼が話したひとことひとことが脳裏をよぎる。そういえば、「本ができたら50冊寄越せよ」といわれていた。「日本語ですよ、読めないでしょう」と生意気な口をきいたことが思い出された。そのときのマイルスは苦笑していたっけ。
 『マイルス・スマイルズ』
 マイルスは決して笑顔を見せないといわれたことから、逆説的につけられたアルバム・タイトルだ。しかし、彼の笑顔は、いつも素晴らしかった。苦笑も含めて、マイルスの笑顔は相手の気持を明るくさせる。繊細で優しくて、気を許せば何でも話してくれた。そんなマイルスの素顔があの笑顔にあった。
 「なんていわれるか心配だけれど、次は本が出版されたら来ますね」
 そう心で呟いてから、ゆっくりと岐路についた。去り難い気持だが、今度からはいつでも来られる。
 「妙なことを書いていたら訴えてやるからな」
 ニヤリと笑って、マイルスがそういっている姿が心に浮かんだ。とても満たされた、幸せな昼下がりだった。


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 マイルスがこの世を去ったときは、しばらくの間、彼の音楽は聴くことができませんでした。自分でもそのときの気持ちはよくわからないのですがが、なぜか拒絶反応を起こしてしまったんですね。しかし、いまは大丈夫。今日はこれから少しの間、マイルスの演奏を聴いていようと思います。
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by jazz_ogawa | 2006-09-28 23:49 | 平凡な日々 | Trackback(3) | Comments(18)
e0021965_22262418.jpg 週末に尾形イッセイ主演の『太陽』を観てきました。結論からいえば、この映画、よくわかりません。尾形イッセイ演じる昭和天皇の立ち居振る舞いが似ているなぁとは思いましたが、この映画が何を伝えたいのかがぼくには伝ってきません。
 「日本人には映像化が不可能なテーマ」という点での評価も聞きますが、いまの日本でこの映画を映像化するのに何がひっかかるんでしょう? 天皇陛下のことを描くのがタブーっていうことなんでしょうが、この映画を観て「よくこんな映画が作れたなぁ」なんてことは思いませんでした。ただし、「よくもまぁこんなテーマを選んだものだ」とは思いましたが。

 実際、天皇陛下の素顔なんか知りませんし、ニュース映像で紹介される仕草や言葉以外のことはわかりません。本音が伝ってくることはなかったでしょうから、天皇陛下の心のうちだってわかりません。
 だからぼくがイメージしている範疇でいうなら、尾形イッセイはとても上手でしたね。しかし、作品としてはどうなんでしょう? 封切られてからかなり時間が経っているのに、小さいながら映画館はほぼ満員でした。ですから評判はいいんでしょう。
 ぼくの感想は、映画とは無関係のことも含めて考えさせられる作品だったことに尽きます。といっても、下世話なことなんですが。たとえば、終演後にパンフレットがよく売れていたことです。群れをなすように売り場に集まって、みなさんパンフレットを買っていました。こんなにパンフレットが売れる映画って珍しいと思います。
 映画の意味がわからないとパンフレットが売れるんだ──そんなことをすぐに思ってしまうぼくは不純なんでしょうね。となれば、ちょっとわかりづらい映画を作るのも手だな、なんて、さらに不純なことを考えてしまうぼくでした。

 この映画、きっと観る世代によって感じかたが違うんでしょう。ぼくは戦後の生まれですから、天皇陛下に「恐れ多くも」なんていう思いはほとんどありません。物心ついたときには神様じゃなかったんですから。でも、戦前のひとはそうじゃないんでしょうね。それからぐっと若い世代にとっては、天皇陛下とそれを取り巻くひとたちの様子をどう思うんでしょう? ぼくには滑稽に思えたんですが、多分同じようなものじゃないでしょうか?
 あと、マッカーサーとの会見や食事のシーンも不思議な光景でした。マッカーサーも一体どんな人柄をしているんでしょう。ちょっと普通じゃありません。天皇陛下よりマッカーサー側から、「こんな風に描いて」って文句がくるんじゃないかと思ったほどです。でも、観たひとの間でそんな疑問は湧いていないと思いますので、これまたぼくの勝手な感じかたなんでしょう。

 チラシには『天皇ヒロヒト――彼は悲劇に傷ついた、ひとりの人間。・・・「太陽」は戦争という悪夢の中で引き裂かれる、ひとりの人間の苦悩と孤独、そして彼の愛する家族をめぐる映画である・・・』と書かれています。ぼくはまったくそういう風には思いませんでした。感性が鈍くなっているのは否定しませんが、「本当かよ」という感じです。

 そういえば、高校のときに学園祭でぼくのクラスは「天皇制」についての発表をしたんですが(あのころは真面目に物事を考えていたんですね、きっと)、どんな内容だったかはすっかり忘れてしまっています。本当にそんなことをやったかどうかも、いまとなってははっきりしません。ひょっとすると、思い違いかもしれません。何かを調べた記憶はあるんですが。

 今日はなんだかへんな話題になってしまいました(今日だけじゃなくて、いつも変だと思われているかもしれませんが)。ではでは。
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by jazz_ogawa | 2006-09-25 22:32 | 映画&DVD | Trackback(1) | Comments(6)
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 昨日観てきたこのコンサートはちょっと楽しみにしていたものです。PANJAスイング・オーケストラは、その昔、山下洋輔さんや村上ポンタ秀一さんたちが中心になって作られたオーケストラで、<シング・シング・シング>や<イン・ザ・ムード>といったスイング・ジャズの名曲をフリー・ジャズで演奏してしまおうというビッグ・バンドでした。
 ミュージシャンもリスナーも楽しめる幻のオーケストラ、それがPANJAでした。一種のお遊びであり、お楽しみといったところでしょうか。適当なところでさかさま読みをするミュージシャン用語を用いた名前からしてお遊びバンドの精神が貫かれています。
 ところがメンバーは日本を代表する実力派ばかりですから、このお遊びバンドの演奏はご機嫌この上ないものでした。それがまた楽しめるかと思えば、ぼくがわくわくしながら会場に向かった気持ちもおわかりいただけるかもしれませんね。

 今回の再結成は「Blue Clover Charity Concert」と銘打たれたイヴェントのためのものです。前立腺がんの「早期発見・早期治療の大切さ」を呼びかける運動の一環として行なわれました。それだけに通常のジャズ・コンサートとは違って、普段はジャズを聴かないひともみえていたようです。前立腺がんについての啓蒙運動なんですが、ジャズの啓蒙運動にもなっているんじゃないかなんて、客席にいながら思ったりもしました。
 男性の場合、そこそこの年齢になれば前立腺は肥大するものです。ぼくもこの10年くらいはそういう症状が出ています。前立腺がんは進行が非常に遅いので、気がつかないうちにがんになっているかもしれません。
 それはよーくわかっているのですが、検査はどうも・・・。ぼくのようなそんな人間のためのキャンペーンがこのブルークローバー・キャンペーンなんですね。医者のくせしてこれではちょっとまずいかなぁと思いつつ、コンサートに没入してしまいました。

 第一部は山下さんに、吉野弘志さんのベース、それにポンタさんのドラムスのトリオを中心にゲストが入ります。まずはトリオで1曲演奏してから、渡辺香津美さんが加わっての<遠州燕返し>。久しぶりにこの曲を聴きましたが、渡辺さんのウルトラ・テクニックが存分に味わえる構成は最高です。
 次はこの4人にホーン奏者がふたり加わったグループをバックに、大貫妙子さんが<イパネマの娘>を歌います。澄んだ声にちょっと気だるさも加わった彼女のボサノヴァは思った以上に素敵でしたね。山下さんのピアノ・ソロも、イン・テンポ、イン・コードで歌心もあり、これも楽しい聴きものでした。
e0021965_2345944.jpg その後、大貫さんはもう1曲<美しい人よ>を歌って引っ込み、今度は坂田明さんと日野皓正さんの登場です。ソニー・ロリンズの<オレオ>をやったんですが、フリー・パートから入ってそれぞれが大胆なソロを聴かせてくれました。
 山下洋輔トリオの二代目サックス奏者が坂田さんだったことを思い出します。中村誠一さんに代わって坂田さんが加わったニュー・トリオを最初に聴いたのはたしか新宿の「ピットイン」だったと思います。そのときの爆発的なソロに度肝を抜かれたことはいまでも忘れられません。
e0021965_2344869.jpg 日野さんもこの手の演奏をさせたらやっぱり本領を発揮しますね。アメリカに移住するしばらく前の日野さんの演奏はフリー・ジャズそのものだったことを思い出します。あのころは山下さんのトリオも日野さんのグループもヨーロッパに進出して大反響を呼び起こしていました。そんなことを思い出していたら、第一部はあっという間に終わってしまいました。

 第二部はいよいよPANJAの登場です。オープニングの<ロイヤル・ガーデン・ブルース>では、坂田さん、渡辺さん、日野さん、山下さんの順で、客席から演奏しながらステージにのぼりました。そのあとはこの4人によるトーク・タイムになったんですが、4者4様、それぞれの個性がよく出ていた不思議なお喋りタイムでした。
 その後はPANJAが<イン・ザ・ムード>と<ワン・オクロック・ジャンプ>を演奏し、大貫さんが再び登場して<シャル・ウィ・ダンス>を歌い、最後はゲスト全員を混じえての<シング・シング・シング>です。どれもそれぞれに聴き応えのある内容でした。
 そしてアンコール。幕が開くと、そこにはピアノでイントロを弾く山下さんの横に日野さんがひとりだけ。ふたりによる<星に願いを>が始まりました。日野さんの情感を込めたプレイにほろりです。何て粋なフレーズを綴るんでしょう。やっぱり日野さんはうまいし、センスがあるなぁと感動しました。

 30年近く前のことですが、後楽園ホールで日野さんと菊地雅章さんのデュエットによる<ラウンド・ミッドナイト>を聴いたことがあります。これが最高に素晴らしかったんですが、昨日の<星に願いを>もそれに匹敵するものでした。
 こうしてぼくは心に残る素晴らしい演奏をまたひとつ聴いたことになります。人生はさまざまなものの積み重ねですが、ぼくの場合はそのさまざまなもののひとつに素晴らしい演奏があります。それを増やしたくて、いまだにライヴに通っているのかもしれませんね。
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by jazz_ogawa | 2006-09-22 23:51 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(6)
e0021965_23122798.jpg 買ってしまいました、新しいiPODを。2~3日迷ったんですが、80Gで42800円は、これまでのモデルを考えれば安いものです。というか、こんなに楽しめるツールがこの値段ならとても安い感じです。だってCD20枚くらいの値段でしょう。つまらないCDを買ってそのままになってしまったものだって何千枚かあるいはもっとあるような無駄遣い人間なんですから、買い物としては安い部類に入るでしょう。
 ところが、それでも買う前にはいろいろ悩みます。出たばかりの機械っていうのは何かと不具合があるものだから、しばらくしてから買ったほうがいいとか、まあそんなことなんですが。それにぼくのコンピューターの容量は80Gなんで、フルには使えないですし。しかし現物を見てしまうと我慢できないのは、レコード屋さんに行ったときと同じです。高いLPを買って一度も聴かずに仕舞ってしまうことを考えれば、iPODほど元が取れる買い物もありません。本当に安い機械だと思っています。

e0021965_23142330.jpg 実はちょっと危ないことがありました。これまで使っていたiPODが壊れてしまったんですね。修理するには新品を買うくらいの費用がかかるといわれて、2世代くらい前のモデルだったんで、その場で新しいのを買って帰ろうと思ったんです。しかしまだ2台あるから少し我慢しよう。そう思い直して家に帰りました。
 するとどうでしょう。翌日の朝刊で新しいiPODが発表されたではないですか。慌てて買わずによかったと思いましたね。もしあのときアップル・ストアでiPODを買おうとしたら、店員さんは「ちょっと待ったほうがいいですよ」とかいってくれるのでしょうか? それとも黙って売ってしまうのか。そのこと、ちょっと知りたいと思いませんか?

e0021965_2333213.jpg
 これでまたiPODが3台になりました。ぼくはiPODのためにコンピューターを買っているようなところがあります。それぞれのiPODには、ロック、和物、ジャズを入れています。一台のコンピューターにはひとつのiTUNEしか入れられないんですよね? そのあたりのことが、コンユーター音痴のぼくにはわかりません。どのみち複数のiTUNEが入れられたとしても、3台のiPODの容量には到底足りないので、結局はいつもiPOD用に安いコンピューターを買うはめになります。
 それで今度もそのうち容量の大きなコンピューターを買わなくてはということになっているんですが、他人から見ればそういう無駄遣いのようなことを併せても、ぼくの生活や人生を考えたらiPODは本当にいい買い物です。よっぽど車より重宝しています。
 だって子供のころからジュークボックスがほしかったんですから。それが、ジュークボックスの何千倍もの音楽がポケットに入ってしまうんですよ。ブルーノートの全レコーディングがポケットに入ってしまうなんて、考えただけでもわくわくするじゃないですか。
 ニューヨークに留学したころは、やっと録音ができるウォークマン(もちろんカセットです)が登場してきたころです。どうせ向こうに行ったら貧乏生活になると思い、大事に聴いていたレコードの中から厳選して50枚分をカセットに録音して持っていきました。そのことを考えたら夢のようです。
 iPODがあるお陰でウォーキングもはかどります。音楽の仕事にも重宝しています。手抜きのときはこれでDJもやってしまいますし、「ONGAKUゼミナール」もたいていはiPOD+SounddockでOKです。そういえば、ひょっとすると「ONGAKUゼミナール」も存続できるかもしれません。まだはっきりとは決まっていませんが。

e0021965_23482157.jpg
 この新型iPODの発売に伴ってiTUNEも一新されました。ジャケット閲覧の機能がついたり、デザインも変更されたりとヴァージョンアップしているんですが、以前のヴァージョンのほうが使い勝手がよかったところもあります。
 たとえばインポートですが、これまでは左上にインポートのスイッチがあって、それでOn/Offができました。それがないんですね。ぼくが見逃しているだけでしょうか? 今回はCDをセットすると自動的にインポートされます。
 それだとぼくは困るんです。自分なりの整理の方法があって、アルバム名とかジャンル名を自分の方式で変えているからです。これまではインポートする前に、そうした書き込みをしていました。ところが、今回はそれが出来ないのでインポート後に行ないます。そのほうがちょっと煩雑なんですね。
 それとアートワークの取り込みも面倒くさくなったようです。これまでは所定の位置にアートワークをドラッグすれば、そのアルバムの全曲にアートワークが添付されました。ところがそれをやってもそうなりません。いちいちプロパティを開いて、アートワークのチェックボックスにチェックを入れ、そこにドラッグしてなどなど、従来なら一瞬でできたことが1分くらいはかかるようになりました。もっと簡単なやりかたがあるのかもしれませんが、コンピューター音痴なのでよくわかりません。
 それでもiPODのある生活、ぼくはエンジョイしています。これがなければ、夜も昼も明けません。一方でiPODから開放されて、いつもと違う視野が開けたというひともいます。それもあるかもしれません。でも、ぼくはこのままiPODどっぷりの日々がこれからも続いていくんでしょうね。それもまたいいではないですか。
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by jazz_ogawa | 2006-09-20 23:48 | 平凡な日々 | Trackback(4) | Comments(14)
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 昨日はTOKUさんのグループを迎えての「小僧こだわりジャズ・ライヴ」でした。1回目の木住野佳子さんのライヴに続いての2回目です。前回は同じ原宿でも「Blue Jay Way」というクラブでしたが、今回は小さいながらもコンサート・ホールというかスペースに椅子を並べてのコンサート形式です。キャパシティは250くらいでしょうか。有難いことに、そこそこのお客さんが集まってくれました。
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 コンサートは最初にぼくのトークが10分、続いてTOKUさんのステージ。これで一部が終了し、15分の休憩後、今度はTOKUさんとぼくとで少しお話をして、そこにコンサートのフィーチャリング・アーティストとして出演願ったピアニストの山本剛さんも交えて全部で20分くらい話したでしょうか。そこからTOKUさんの2回目のステージとなり、最後はアンコールの「スマイル」で無事に終了しました。

e0021965_212489.jpg 今回は、特別にスタンダードを中心にとTOKUさんにはお願いしてありました。それに応えて、「ナイト&デイ」、「アローン・トゥゲザー」、「煙が目にしみる」、「誰も奪えぬこの思い」、「フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン」など、お馴染みの曲の数々を演奏し、歌ってもらいました。
 トークのところで触れたんですが、TOKUさんは独特の雰囲気を持ったシンガーであり、フリューゲルホーン/トランペット奏者としても、この世代では抜きん出た才能と実力の持ち主です。
 そこに、スタンダードを弾かせたらこのひとしかいないと思っている大好きなピアニストの山本さんを組み合わせてみましたが、ぼくとしては大正解だったと自己満足しています。そして、ベースは佐藤ハチ恭彦さんでドラムスは大槻カルタ英宣さん。このふたりも最高のサポートをしてくれました。

e0021965_2123959.jpg 考えてみると、山本さんとは30年以上のつき合いです。その昔、六本木に「Misty」というとても洒落たジャズ・クラブがあって、山本さんはそこで週に何回かピアノを弾いていました。
 楽屋でそんな昔話に花を咲かせることができたのも嬉しかったですね。偶然だと思いますが、ステージでTOKUさんがメンバー紹介をしている間、山本さんはずっとバックで「ミスティ」を弾いていました。それを舞台の袖で聴きながら、あのころのことを思い出していました。お互いに若かったなぁ、なんてね。

e0021965_22551832.jpg コンサートは、いろいろな意味で最高に楽しいものでした。心配なのは、ぼくのトークです。今回は前回の倍以上のひとが集まっていたかと思います。簡単にTOKUさんの紹介をしてから、「スタンダード」に的を絞って、少し話をしました。
 実は、11月に『スタンダードのすべて』みたいなタイトルの本を出すことになっています。それで、いまはスタンダードの成り立ちや楽曲についてちょっと詳しいんですね。イージー・ゴーイングのぼくですから、それをかいつまんで話そうと思ったわけです。
 でも10分ではたいしたことは話せません。一応、あれとこれとそれを話そうみたいなことは考えていたんですが、結局ははしょりにはしょって予定の半分くらいの内容で終わってしまいました。
 時計を持たない主義なので、時間がわかりません。そこも適当というのは、来ていただいたお客さんに大変失礼なことだとは思いますが、これが自分のスタイルなので仕方ありません。
e0021965_218891.jpg 話しているうちにそろそろ時間かなと思ったところで、まとめに入って終わりにしました。時間的にはちょうどよかったようです。でも、内容はどうなんでしょう? 関係者や知り合いは面白かったといってくれましたが、これはお世辞と受け止めておくほうが無難でしょう。

 10月には小僧の3回目のライヴがあります。今度は南佳孝さんがゲストなので、ジャズとは少し違った内容になるかと思います。そのときはどんなトークをしたらいいんでしょう? また出たとこ勝負になると思いますが、少しは気のきいたことがいえればいいんですが。
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by jazz_ogawa | 2006-09-17 23:12 | Works | Trackback | Comments(10)
e0021965_9503857.jpg 前回のブログでポーク・クルセダーズのことは書きましたが、今回はそれ以外のことについて紹介したいと思います。
 アメリカ軍のジョンソン基地があった時代に消防署だったところが、現在の埼玉県営・稲荷山公園(ハイドパーク)だそうです。このあたり(狭山周辺)には将校用の住宅がありました。そこが1970年代になって開放され、当時のフォーク~ロック系のアーティストたちが住むようになります。ぼくたちはそれを「狭山アメリカ村」と呼んでいました。
 細野晴臣さん、小坂忠さん、それにこのフェスティヴァルを企画した麻田浩さんといったひとたちが移り住み、そうした交流の中から素晴らしい作品が生まれたり、創造的なセッションが繰り広げられたりしていたようです。
 彼らの音楽を聴いていた地元の、当時は高校生だったひとたちが中心になって、昨年、第1回目の「ハイドパーク・ミュージック・フェスティヴァル」が開催されました。稲荷山公園であのころのひとたちの音楽が聴いてみたい。そういう思いから始まったのがこのフェスティヴァルです。
 それと、フェスティヴァルにはもうひとつの目的がありました。地方自治体はどこも予算削減が著しく、地元のひとたちにとって憩いの場所であるこの公園も荒れてきました。自分たちの公園を綺麗にしたい。そんな気持ちも働いて、公園の美化運動推進のためのベネフィット・コンサートがこのフェスティヴァルの趣旨でもあります。

 いつものように前置きが長くなりました。昨年はアメリカ村に住んでいたひとたちの出演が多かったのですが、今年はそれにこだわらないラインアップになりました。ぼくが行ったのは2日目です。コンサートは12時から始まっていたのですが、会場に着いたのは3時半ごろでした。
e0021965_9511455.jpg 去年もそうですが、出ているひとたちの素晴らしさに較べて、このフェスティヴァルに来るお客さんの数が少ないように思います。だからこそいい感じでライヴが楽しめるんですが、もう少し多く集まってもいいような、もったいない内容です。
 ステージではDouble Famousというグループが演奏中でした。続いて登場したのが、岩淵まことさんと麻田浩さんをヴォーカルに迎えた狭山バンドです。ギターの洪栄龍さんの姿を見るのは30年ぶりぐらいでしょうか。前回のブログでも触れましたが、このバンドは最高にかっこよかったですね。
 嬉しく思ったのは、ぼくの隣にいた20代になるかならないかの若い女の子ふたり組が、「次はジェームス・テイラーの曲で、キャロル・キングが歌って・・・」というアナウンスを聞いた途端に声を揃えて「<ユーヴ・ガット・ア・フレンド>じゃない?」といったことです。ここに来ているひとたちは、若くてもぼくが大好きな時代の音楽を普段から楽しんでいる気がして嬉しくなりました。

 狭山バンドの次は木村充揮さんがひとりで出てきて、独特の声とヴォーカルでブルース・セッションのスタートを飾りました。その後に有山じゅんじさんと近藤房之助さんが加わり、最後は3人の共演です。日本独自のブルースもここにいたって成熟の時代を迎えたなと感じた1時間でした。そしてこれも狭山バンド同様、あっという間に終わってしまった印象です。
 その後は、アメリカからやってきたブルーグラス系のジョン・コーワン・バンドが出ましたが、このグループにはあまりぴんときません。ルーツ・ミュージック好きのぼくですが、もっとトラディショナルなスタイルのほうが好みです。
e0021965_9513220.jpg そしてセミ・ファイナルのエンケン・バンドのステージになりました。遠藤賢司さんもデビュー直後から観てきましたから、もうすぐ40年になります。
 当時からしゃがれた声でブルースを歌ったりして独特の雰囲気を漂わせていましたが、年を取るに連れて凄みが増してきたところがこのひとの真骨頂です。しかも、いまだに青臭いところが最高です。キャラクターがそのままパフォーマンスになっているとでもいえばいいでしょうか。仕舞いにはステージをおりて客席に乱入までしてくれました。これで会場は大盛り上がりです。
 その後はお待ちかねのポーク・クルセダーズが登場し、フェスティヴァルは9時ごろに終わりました。エンケン・バンドが登場したころからあたりは暗くなり、虫の声がうるさいくらいでした。初秋のさわやかな風を感じながらの野外コンサート。昼間はかなり暑かったですが、いい気分で家に帰ることができました。

e0021965_9514212.jpg さて、今週の土曜は小僧comのジャズ・ライヴです。2回目の今回はゲストにTOKUさんを迎えて、スタンダードを中心に演奏したり歌ったりしてもらう予定です。オープニング・トークと終盤にはTOKUさんとゲストの山本剛さんも交えてのおしゃべりをすることになっています。どうなることやらですが、それはそれで自分も楽しめればいいかなと思っています。
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by jazz_ogawa | 2006-09-15 09:55 | ライヴは天国 | Trackback | Comments(4)
e0021965_114112.jpg 楽しみにしていたポーク・クルセダーズのライヴを10日の日曜日に観てきました。これ、打ち間違いじゃありません。フォーク・クルセダーズじゃなくてポーク・クルセダーズとして、彼らが埼玉県の稲荷山公園で行なわれた「ハイドパーク・ミュージック・フェスティヴァル」のトリで出演したのです。

 フォーク・クルセダーズが30何年ぶりの新作『戦争と平和』を発表し、NHKホールで一夜限りの復活を遂げたのは2002年のことでした。ニューヨークに行っていたため、そのライヴには行けずがっかりしたものです。でもライヴ盤の『新結成記念・解散音楽會』や、その後にコンサートの模様をNHKが放送してくれたので、それで我慢することができました。

e0021965_121319.jpg フォーク・クルセダーズは初代のグループが解散記念に作った『ハレンチ』という自費出版LPの中から<帰ってきたヨッパライ>がヒットしたため、オリジナル・メンバーの加藤和彦さんと北山修さん、それに他のグループで活動していたはしだのりひこさんの3人で、1年と期間を限定して結成し直されたグループでした。
 事情は知りませんが、2002年のときにははしださんが参加せず残念至極でした。このときの再結成は、アルフィーの坂崎幸之助さんが自分のラジオ番組で呼びかけたのがきっかけです。というわけで、いいだしっぺの坂崎さんが加わってのフォークルになりました。ぼくははしださんのヴィブラートを効かせた切ない歌いかたも大好きですが、2002年のユニットにも甲乙つけがたいものがありました。
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 今回のポーク・クルセダーズにも坂崎さんが加わっています。なぜポークかといえば、去年のハイドパーク・ミュージック・フェスティヴァルのロゴ・マークが豚で、それを見た加藤さんが、それならポーク・クルセダーズにしようといいだしたからだそうです。そのあたり、いかにも遊び心満点の加藤さんらしくていいですね。
 そもそもフォークルのステージもレコードも遊び心がいっぱいのものでした。ライヴはまるで学芸会で、寸劇があったり、コントがあったりと、歌っている時間より違うことをやっているほうが長かったように記憶しています。それでいて、歌ってみると素晴らしい曲がたくさんありました。もちろん、コミック・ソングも得意でしたが。

 そのスピリットがおとといのステージでも遺憾なく発揮されていました。オープニングは、加藤さんと坂崎さんのふたりでCS&Nの<青い眼のジュディ>です。これには意表をつかれました。その後も何曲か歌ってから、足柄金太さんの登場です。
 この名前、古いファンならご存知でしょう。フォークルの別プロジェクトだった「ザ・ズートルビー」で北山さんが名乗っていた名前です。現在の北山さんは、九州にある国立大学の教授です。そのため、本名でプロの音楽活動はできません。今回は稲荷山公園を存続させるチャリティ・コンサートということでノー・ギャラです。変名とノー・ギャラで出演が可能になりました。
 北山さんといえば、フォークル時代は京都の大学で医学生でした。それで1年間休学して、フォークルの再結成に参加したんですね。医学生が1年休学して音楽活動をする。北山さんは、当時のぼくのロール・モデルのひとりです。ぼくも医学部に入って音楽活動にのめり込み、1年留年しました。1年やったら学業に戻ろうと思ったのは、北山さんという先例があったからです。

e0021965_135029.jpg それにしてもポーク・クルセダーズのライヴは心の底から楽しめました。もう再結成されるとは思ってもいなかったので、このコンサートのことを知ってからは、当日までかなり楽しみにしていました。
 そういえば、来月はいよいよサディスティック・ミカ・バンドの新録音も登場します。こちらはライヴをやらないんでしょうか? いまのところスケジュールは発表はされていないようですが、ぜひとも期待したいところです。

 ステージでは、60歳を祝って友人からプレゼントされた赤いジャケットを着て、すっかり白くなったやや長髪の北山さんが、相変わらず加藤さんとの名コンビでおしゃべりを弾ませています。それに負けていないのが坂崎さんで、3人がいい雰囲気でステージを進行させていました。こういう年の取りかたは素晴らしいですね。
 <悲しくてやりきれない>、<イムジン河>、ボサノヴァのアレンジでかっこよく生まれ変わった<帰ってきたよっぱらい>、アンコールの<あの素晴らしい愛をもう一度>などなど。これらはみんな40年近く前の歌です。フォークルも3人だってそのころは20代前半でした。そんな歌の数々を、還暦を迎えたひとが歌ってもぴたりとフィットしていることに驚きます。いい歌は時代と世代を超えて心に迫ることを実感しました。

e0021965_143187.jpg 今年2回目を迎えたハイドパーク・ミュージック・フェスティヴァル。そうそう、麻田浩さん、洪栄龍さん、徳武弘文さん、和田博巳さん、林敏明さん、岩淵まことさんによる狭山バンドもかっこよかったです。ザ・バンド、ボブ・ディラン、リック・ネルソン、ジェーム・テイラーといったひとたちの曲をカヴァーしたんですが、これが最高。こういうバンドがやりたくなってしまいました。エンケン・バンドもすごかったですね。書きたいことはいろいろありますが、今回はポーク・クルセダーズのことだけにしておきます。
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by jazz_ogawa | 2006-09-12 23:29 | ライヴは天国 | Trackback(1) | Comments(12)
e0021965_015477.jpg ボブ・ディランの『モダン・タイムズ』は、前作『ラヴ・アンド・セフト』が出てから5年ぶりの新作です。その間に未発表作品なども登場していたんですが、やはり《生ける伝説》の新作が聴きたい気持ちに変わりはありません。
 すでにレコード会社が配った視聴用のテープは繰り返し聴いていたんですが、きちんとした形になったものを手にするのは嬉しいものです。今回はハード・カヴァー式のジャケットで、これも重厚感があっていい出来です。
 ぼくは《物》としてもCDを楽しむところがあるので、ありきたりのプラ・ケースに入って発売される作品より、このような特殊ジャケットに食指が動かされます。しかも初回盤は4曲入りのDVDつき、こういうところもいいですね。《限定盤》という言葉にも弱いぼくは、こうなるとレコード会社のいいなりです。でも3000円くらいでこんなに喜べるんですから安いものです。

 それにしても、この作品、いままでのディラン以上に聴いていると気持ちが和みます。現在のツアー・メンバーでレコーディングしたこともリラックスさせたのでしょう。だから歌にもサウンドにも落ち着きが感じられるのだと思います。
 考えてみれば、ディランもこの5月で65歳になりました。ずっと前から渋い歌をうたってきた彼ですが、年相応の深みを感じさせるシンガーになったとつくづく思わずにはいられません。ぼくだって彼を初めて聴いたのが中学生のときで、あれから40年以上が過ぎているんですから。

 いろいろなアーティストと共にぼくも人生を歩んできました。中でもディランは大切に思ってきたひとりです。変わっているようで変わっていない、あるいは変わっていないようで変わっている。そんなアーティストがディランではないでしょうか。
 この手のアーティストにぼくは弱いんですね。ストーンズだってそうですし、マイルスだってそういう存在です。それにしても今回のディランには本当にほっとさせられたり、しんみりさせられたりしています。ブルースの名曲<ローリン・アンド・タンブリン>から、「夜のしじまの中、この世の太古からの光の中、そこで争いを繰り返しながら叡智は育まれていく。まごつかされてばかりのわたしの脳みそは、無駄だとわかりながらも悪戦苦闘し、闇の中、人生の小道を駆け抜けていく」と歌われる<ホエン・ザ・ディール・ゴーズ・ダウン>と続く3曲目と4曲目にかけてが最高に好きです。

 考えてみれば、ディランのライヴはこの20年くらい観ていません。このメンバーとのライヴはぜひとも観てみたいと思います。そのことを強く感じさせてくれたのが4曲入りのDVDでした。こちらには、<ブラッド・イン・マイ・アイズ>(1993年)と<シングス・ハズ・チェンジド>(2000年)のヴィデオ・クリップ、1998年のグラミー賞での<ラヴ・シック>、映画『ボブ・ディランの頭のなか』のスペシャル・フィーチャーから<コールド・アイアンズ・ブルース>(2002年)が収録されています。どれもディランの存在感が強く感じられました。

e0021965_025461.jpg このDVDもそうですが、しばらく前に発売されたマーティン・スコセッシ監督によるドキュメンタリー映画『ノー・ディレクション・ホーム』を観ていて、ぼくは老境に差し掛かったディランからジョニー・キャッシュに通ずる風格を思いました。
 65歳はいまの時代ならまだ年寄りに入りません。しかし彼の顔に深く刻まれたしわを見ていると、ぼくの心の中ではさまざまな思いが交錯します。そんな気持ちにさせてくれるところがこのひとならではの存在感なんでしょう。
 ひとにはそれぞれにさまざまな思いがあります。ディランの歌を聴きながら、最近のぼくは《自分の思い史》を味わっています。

 「地平線の彼方、太陽の裏側。虹の果てで人生は始まったばかり。いつまでも続くたそがれどき、頭上の空には星屑。地平線の彼方、恋をするのなら簡単」
 これは7曲目の<ビヨンド・ザ・ホライゾン>からの一節です。こんなラヴ・ソングが歌えるいまのディランに、ぼくは彼と自分の歴史を重ねています。そして、一生ものになるだろういい作品に出会えた喜びもしみじみと感じています。
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by jazz_ogawa | 2006-09-10 00:13 | MHR | Trackback(1) | Comments(10)
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 「東京JAZZ 2006」と重なりましたが、初日(9月2日)が終わったあとにHi-Fiの定例イヴェントが渋谷の「PLUG」でありました。
 ぼくはお酒をほとんど飲みませんが、Hi-Fiは酒飲みの集まりで、DJイヴェントとしては都内で有数のお酒の消費量を誇っているらしいです。最後までいたことが一度もないため、そのあたりの状況はわかりません。しかし聞くところによれば明け方はいつもかなりぐしゃぐしゃになっているとか。そしてこの日もきっと酒飲みが朝まで楽しく騒いでいたんでしょう。
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 で、ぼくはといえば、12時半から30分ほどCDを回させてもらいました。最近はほとんどジャズ系のものを回していません。この日もロックンロールを中心に選んで、勝手に楽しまさせてもらいました。
 オープニングは、去り行く夏を思ってビーチ・ボーイズの「サーフィンU.S.A.」です。凝った選曲はしないので、いつも有名な曲(自分にとってですが)しか回しません。選ぶことに時間をかけない主義なんですね。やることがたくさんありますから。というわけで、以下のような内容になりました。

【Set List】
The Beach Boys/Surfin U.S.A.
Van Morrison/Wild Night
The Band/Promised Land
Oliver Nelson/These Boots Are Made For Walkin'
Brian Wilson/Soul Searchin'
Bruce Springfield/Night
Al Kooper/Jolie
Leon Russell/Delta Lady

e0021965_2327196.jpg 大音量の中で聴いて一番気持ちよかったのはブライアン・ウィルソンでした。唯一のジャズ・チューンだったオリヴァー・ネルソンもこういう場には合っていたように思います。これ、邦題は「にくい貴方」。ナンシー・シナトラのヒット曲です。いまのひとでナンシーのオリジナル・ヴァージョンを知っているひとはどのくらいいるんでしょうね? それから彼女がシナトラの娘だっていうことも知ってるのかな? それよりシナトラって誰? なんていうひとだっているかもしれませんね。それでいいんです。ぼくだっていまのアーティストはまったく知らないんですから。そうやって時代はどんどん過ぎ去っていくものです。

e0021965_23271664.jpg こういうロックを大音量で聴くのはとても気分がいいですね。DJイヴェントでも、ハコによってはそれほど大きな音が出せないところがあります。ところがこの「PLUG」や代官山の「UNIT」では遠慮なくヴォリュームがあげられるから楽しいです。
 ロックはやっぱり大きな音で聴かなくては。家でそんなことはできないので、こういうイヴェントは日ごろの欲求不満解消にもなります。自分が聴きたい音楽を選ぶのも、それが理由です。
 聴きたい音楽を回して、来てくれた皆さんにも楽しんでもらえるなら最高です。でもぼくの選曲はあまりにオールド・ファッションなので、皆さんにはぴんと来ないかもしれません。まあ、それもご愛嬌とお許しください。
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by jazz_ogawa | 2006-09-06 23:29 | 平凡な日々 | Trackback | Comments(10)
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