封切り前から観たかった映画です。このところ週末はバタバタしていたのでずっと観られず仕舞い。土曜日は午前中が本業で、そのまま有楽町に出やすい場所にいたこともあり、観てきました。
こういう時代背景や舞台設定は嫌いじゃないです。戦前から1940年代にかけてのロスとか、フィリップ・マーロウや『LAコンフィデンシャル』に通ずる暗黒の部分。それを第2次世界大戦直前の上海に置き換えたような映画です。
渡辺謙も好きな役者です。ジョン・キューザックは『ハイ・フィデリティ』のころが一番よかったかしら? このふたりが中心になってサスペンス仕立てのストーリーが動いていきます。
ただしストーリーはありきたりだし、当時のシャンハイの街並みがいかにも「セット」を作って撮影しましたという感じで、そこがちょっと残念。莫大な予算を使ったと聞いていたので、楽しみにしていたのですが。
アメリカ人のポール・ソームズ(ジョン・キューザック)と映画の中で重要な役割をする中国人のアンナ(コン・リー)は思いを寄せ合っているのですが、第2次世界大戦が勃発したことで別れ別れになります。映画はそこで終わりますが、ずっとあとになってソームズが上海に戻ってくることをナレーションが教えてくれます。『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・アメリカ』のように、歳を取ったふたりが再会。なんていうシーンがあれば、最後にほのぼのとした気分になれたんですが。
それでも観たかった映画ですから、観ないで終わったら心残りになります。そういう意味では満足。そもそも映画を映画館で観ることが好きですから。
好きなことをやったあとの銀座は夕方になっていました。そのまま歩いて家に戻ったんですが、残暑というには暑すぎる。やっぱりおかしいぞ、にっぽん!