
昨日の土曜日、午前中は新宿で本業。そのあとは暇だったので、「新宿ピカデリー」でジョニー・デップ主演のこの映画を観てきました。
チケット売り場は大混雑。しかし理由は、昨日が初日だった『海猿』人気だったようです。『ラム・ダイアリー』は比較的すいていましたね。
舞台は1960年のプエルトリコ。潰れかかった地元の弱小新聞社にニューヨークからやってきた記者(ジョニー・デップ)が採用されます。時代背景はまさにぼく好み。オープニングでは「ボラーレ」が軽快に歌われます。「いいぞ、いいぞ」という感じ。
ストーリーは、主人公が巻き込まれたリゾート開発の詐欺話を中心に、カメラマンとの友情、プエルトリコ情勢、さらにはラヴ・ストリーも、と盛り沢山。しかしどれもが中途半端な印象で、起伏に乏しく、最後まで「なんだかなぁ」という思いが拭えませんでした。
どれかひとつにポイントを絞ったほうが楽しめたかもしれません。やがて大物ジャーナリストになる実在の人物をモデルにした映画ですが、この主役がどうしてジャーナリストとして成功したのか、そのあたりもわかりません。若き日の苦闘物語として描きたかったのかしら? でも、ただ月日が過ぎていくだけの内容でした。
気になる映画は観ないことには気がすみません。なので無駄な時間をすごしたとは思いませんし、当時のファッションとか自動車とか、ぼくはそういうものを観るのも好きなので、それはそれで楽しめました。
話は変わりますが、先日DVDで観た『ノルウェーの森』も映画としては「なんだかなぁ」だったんですが、劇中に何度か登場するレコード屋さんに目を見張らされました。

時代は1970年前後だと思うのですが、壁に飾ってあるレコードや棚の中にあるレコードが、当時の帯つき、しかも被せ帯のフリートウッド・マックや、直輸入盤と書かれた帯のついたストーンズなど、どこからそんなレコード持ってきたんだろう? というほどマニアックなものばかりで、コレクターなら目が点になる(ぼくがそうでした)アルバムがいろいろ映っていました。このレコード屋さんにタイムマシーンに乗って行きたかったです。しかも店主役が細野晴臣さん! こういう遊び心はいいですね。