ビートルズのソックリさんバンドは世界中で無数にありますが、この『レイン~ビートルズに捧ぐ』と題されたパフォーマンに登場した4人組(レイン)はかなりのハイレヴェル。
26日に渋谷「ヒカリエ」内にオープンした「東急シアター オーブ」で観てきました。
70年代の終わりにブロードウェイで話題になった『ビートルマニア』(ぼくはオリジナルキャストによるショーを2回観ました、エッヘン)とほとんど同じ趣向で、服装も含めてビートルズの歴史を音楽でたどるのが『レイン~ビートルズに捧ぐ』です。
ステージは「エド・サリバン(こちらもソックリさんが映像で登場)・ショー」に出演したところから始まり、それぞれの時代の衣装を着て、ライヴの模様などを再現。両脇とバックのスクリーンに当時を伝える映像とかTVのCFとかが流されるのも『ビートルマニア』を踏襲しています。
気になったのはポール役が右利きだったこと。これは、ちょっとね?? です。ブロードウェイで上演された演目なんですから、オーディションでいくらでも左利きのポールさんを探すことができたと思うんですけど、何かそうできない理由があるのかしら?
こちらは会場で売られていたレインのCD。
ビートルズのコピー・バンドといえば、ブログで紹介していなかったんですけど、iTunesで配信されている日本人3人組The Bootlesによる『red』というアルバムが見事です。
これには面白い裏話があります。The Bootlesのサイトから引用しておきます。
「2011年11月半ば、Beatlesの未発表音源が発売されるという噂が、Twitterを中心に駆け巡った。アルバムタイトルは『red』。67年初頭、『サージェント・ペパーズ~』制作直前に作られたが、歌詞の内容が不適切の為マスターテープの没収となり、数十年の月日を経てこのたび陽の目を見ることになったというものだ。発売を告知するサイトが立ち上げられ、ポールやリンゴ、ジョージ・マーティンのインタビューや曲の雰囲気、使用楽器なども詳細に書き記されていた」
「これは2ch発信のデマで、Beatlesが未発表音源を出すことなどないのだった。このやり場のない気持を一体どこへ持っていけばいいのか? そしてここに期待に振り上げた拳を、下ろすすべを知らない3人の男たちがいた。The Bootles」
「Beatlesが未発表音源を出さないなら、自分たちで作ってしまえ! 彼らは偽サイトに記されている通りの仕様で、Beatlesを再現することを思い立ったのだった」
というのがこのアルバムです。これ、サイケデリックなビートルズで、内容は最高。ビートルズそっくりのコピーもいいけれど、こういう遊び心で音楽を作ってしまった彼らに敬服します。
なおThe Bootles名義ではもう1枚、iTunesでネット配信されている『a tribute to the Beatles』というコピー・アルバムも存在します。
ただし、こちらはどうやら違うグループみたい。