『ウーバージャム・ドゥ』を発表したジョン・スコフィールドがそのライヴ・ヴァージョンを聴かせてくれるというので昨日観てきました。
ジャム・バンドというのはいまいち言葉でうまく言い表すことができないんですが、なんとなくわかります。ジョン・スコがこういうスタイルで新しいジャズをクリエイトしようとしている姿も好ましく思います。
サイド・ギターを加えた4人編成のグループ。ということはヴェンチャーズと同じ編成。歌わないビートルズとも言えます。この4人が新作と11年前に出した『ウーバージャム』からの曲を中心にしたステージで聴かせてくれた音楽はシンプルで多彩。
感心したのはサイド・ギターのアヴィ・ボートニックのリズム・カッティング。軽快で歯切れがよく、ときどきスポットライトが当たるリズム・ワークもご機嫌。独特のとんがったフレーズがくねくねと渦巻くジョン・スコのプレイとも抜群のコンビネーションを聴かせてくれました。
アンコールではドラムスのルイス・ケイトーがソウルフルなヴォーカルを披露。タイトルは「I Don't Need No Doctor」。もろサザン・ソウル風で、本編で演奏された「アル・グリーン・ソング」と共に、ジョン・スコのソウル好きをうかがわせる内容でした。
そんなこんなを思いながら、昨日はジョン・スコの世界、そして「ウーバージャム」の世界をじっくりと味わってきました。
【出演メンバー】
John Scofield(g)
Avi Bortnick(g, samples)
Andy Hess(b)
Louis Cato(ds)
2013年10月22日 「南青山 ブルーノート東京」 ファースト・セット