昨日はボブ・ミンツァーのビッグ・バンドとニューヨーク・ヴォイセズの共演を観てきました。
ニューヨーク・ヴォイセズが出てきたのは後半からで、それまでは豪華サックス・セクションを含むジャズ・オーケストラの醍醐味がタップリ味わえました。
こういうセッティングなのでニューヨーク・ヴォイセズは舞台の袖で歌う形となり、派手なパフォーマンスはせずにじっくりと歌い込む感じになりました。
彼らはマンハッタン・トランスファーをもっとジャジーにしたコーラス・グループで、ティム・ハウザー亡きあとのマンハッタン・トランスファーを考えると、これからはいままで以上に注目されるんじゃないでしょうか。
そして昨日はぼくにとって忘れられない出来事もありました。
ジャズを聴き始めたころからずっと大好きなプレイヤーとそのお嬢さんに入り口でばったり。店内には別々に入ったんですが、始まる前にお嬢さんから「ご一緒しませんか?」とのお誘いが。
飲み物もすでに頼んでしまったし、それより何より恐れ多いので辞退したのですが、「飲み物はわたしたちのテーブルに持ってきてもらいましょうよ」ということでお邪魔することになりました。
こういう席に自分がいて、しかもインタヴューではなく敬愛し尊敬しているアーティストと音楽の話ができる幸せ。ぼくにとっては恐れ多くも夢のようなひとときでした。
ライヴの終盤に差しかかったところで、お店のひとにそっと頼んでぼくの会計までしてくれる配慮。恐縮の極みです。なんだかマイルスや、先日亡くなった高倉健さんの心配りを思ってしまいました。
健さんは、江利チエミさんと結婚していたころ、我が家と背中合わせの場所に越してきたこともあり、思い出がいろいろあります。
昨日の出来事は健さんのこととも重ね合わさるところがあり、豊かな気持ちで家に戻ってきました。
【出演メンバー】
Bob Mintzer(ts, arranger)
John Riley(ds)
Phil Markowitz(p)
Darek Oles(b)
Larry Koonse(g)
Bob Sheppard(as)
Lawrence Feldman(as)
Bob Malach(ts)
Adam Schroeder(bs)
Keith O'Quinn(tb)
Michael Davis(tb)
Erik Hughes(tb)
David Taylor(btb)
Bob Millikan(tp)
John Daversa(tp)
Scott Wendholt(tp)
Blake Martin(tp)
New York Voices:
Darmon Meader(vo)
Lauren Kinhan(vo)
Kim Nazarian(vo)
Greg Jasperse(vo)
2014年11月20日 「南青山 ブルーノート東京」 ファースト・セット