絶妙のタイミングで来日とはまさにこのことでしょう。エッダ・マグナソンは日本ではあまり知られていないスウェーデンのシンガーですが、現在上映中の映画『ストックホルムでワルツ』に主演し、同国を代表するモニカ・ゼタールンド役を演じたひと。
その話題と劇中で披露した魅力的なシンガーぶりで、初来日にもかかわらず「ブルーノート東京」は満員の盛況。その最初の日のファースト・セットを昨日は観てきました。ほとんどのMCをニルス・ラン・ドーキーが務めていたことを考えると、彼のトリオにエッダが加わったという形でしょうか。
エッダのヴォーカルは素朴でどことなくアン・バートン風。そこが魅力です。「降っても晴れても」「サム・アザー・タイムj「月光のいたずら」といった選曲も彼女の個性にあっていました。みんなが期待していたと思われる「ワルツ・フォー・デビー(モニカのワルツ)」は早い段階で登場。この曲ともう1曲のスウェーデン民謡だけが母国語で歌われたほかは英語の歌詞で。
雰囲気がよくて品のあるヴォーカル。そんなに歌はうまくないけれど、エッダの場合はそれもまた魅力になっていました。こういうのは好きです。楽しみなシンガーが登場したものです。
「エッダ・マグナソン with ニルス・ラン・ドーキー・トリオ“オマージュ・トゥ・モニカ・ゼタールンド”」
【出演メンバー】
Edda Magnason(vo)
Niels Lan Doky(p)
Ira Coleman(b)
Niclas Bardeleben(ds)
2014年12月20日 「南青山 ブルーノート東京」 ファースト・セット