昨晩の小曽根真 featuring No Name Horsesといい、先日観た守屋純子オーケストラといい、日ごろは違う活動をしているリーダーが率いるオーケストラがこのところ素晴らしい成果をあげています。そう思うのはぼくだけかしら?
既存のオーケストラに比べると発想が自由で冒険心に富んでいる。見方を変えれば、オーケストラだけの活動に依存していないから、たまに結成したときにはやりたいことがやれる。そんなことをぼくは感じています。
オーケストラを維持することが大変なご時世ですから、不定期の活動を積み重ねていくことで成果をあげるのは想像を絶する困難を伴うことでしょう。しかしこれらのオーケストラはそれをいとも楽しげに達成しています。
日本のジャズ・オーケストラの水準は高い。昨日のNo Name Horsesを聴いて強く感じたのは、音楽の響きが美しくなっていること。当初は力強いサウンドに圧倒されたものですが、それに加えて昨日のライヴでは響きの美しさ、優雅さに大きな魅力を感じました。
中盤でトランペットの奥村晶をフィーチャーしたカルテットで演奏された「マイ・ファニー・ヴァレンタイン」の美しさ。メンバーの水準の高さがわかる1曲でした。
【出演メンバー】
小曽根真(ピアノ)
エリック・ミヤシロ (トランペット、フリューゲルホーン)
木幡光邦(トランペット、フリューゲルホーン)
奥村晶 (トランペット、フリューゲルホーン)
岡崎好朗 (トランペット、フリューゲルホーン)
中川英二郎 (トロンボーン)
マイケル・ディーズ (トロンボーン)
山城純子 (バス・トロンボーン)
近藤和彦 (アルトサックス、ソプラノサックス、フルート)
池田篤(アルトサックス、フルート)
三木俊雄 (テナーサックス)
岡崎正典(テナーサックス、クラリネット)
岩持芳宏 (バスクラリネット、バリトンサックス)
中村健吾(ベース)
高橋信之介(ドラムス)
2015年2月26日 「南青山 ブルーノート東京」 ファースト・セット