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川隆夫の JAZZ BLOG
Profile

©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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「ジャケ裏の真実
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3.19:ジャズメン、ジャズを聴く!


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TEL: 078-265-6595

詳細やその他ライナーノーツなどは 「Works & Information」へ>>
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2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京
2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_0525422.jpg 昨年の来日は見逃してしまったので、今年はどうしてもザヴィヌル・シンジケートのステージが観たいと思っていました。ジョー・ザヴィヌルは、マイルス・デイヴィスの『イン・ア・サイレント・ウェイ』や『ビッチェズ・ブリュー』でその音楽の根幹を成すサウンドを作っていたキーボード奏者です。それ以前はあまり注目していなかったんですが、これらの作品で斬新なキーボード・サウンドを聴かせてくれて、ずいぶん思っていたイメージと違うことに驚いたものです。
 そのザヴィヌルは、マイルスのセッションで共演したウエイン・ショーターと意気投合して、1971年にウェザー・リポートを旗揚げします。以来、15年ほどでしょうか、ウェザー・リポートにはかなり楽しませてもらいました。

 初来日公演は渋谷公会堂で観ています。たしか1972年のお正月でした。フュージョンといっても、ザヴィヌルがエレクトリック・ピアノを弾いたり、グループのサウンドが従来の4ビートではなかったりしたことからそういわれていたようなもので、演奏自体はかなりアブストラクトでした。あの時代はそういうサウンドに夢中だったこともあって、この初来日とデビュー作によってぼくはザヴィヌルとウェザー・リポートのサウンドにすっかり心を奪われてしまったのです。

 ザヴィヌルには何度かインタヴューしたことがあります。一度はロスの自宅にもお邪魔しました。成田で仕込んでいったサッポロ・ラーメンを一緒に作ったことがいい思い出です。この家はロスの山火事で焼失し、貴重な未発表テープなども多くが燃えてしまったとのことでした。
 その結果、ザヴィヌルはニューヨークに移ってきます。グリニッチ・ヴィレッジのアパートに住むようになったころ、そのアパート近くにあった日本レストランの「ジャポニカ」でお昼ご飯を食べながらインタヴューしたこともありました。

 そういえば、「小川隆夫はミュージシャンとご飯を食べたことを自慢するから気に食わない」とどなたかが指摘していました。自慢と思われるのも無理ないですよね。だって、誰かがストーンズと食事したなんて書いたら、ぼくだってやっかみますもの。これって、とても素直な反応じゃないですか。そういうひとも、やっぱり熱烈な音楽ファンなんでしょうね。
 と、そろそろ脱線気味になってきました。昨日のザヴィヌル・シンジケートのことを書こうと思っているので軌道修正しましょう。でも、コンサート・レヴューをする気はありません。
 ぼくが感じたのは、ザヴィヌルってベース奏者にいつも恵まれているなってことです。昨日聴いたリンレイ・マルトもご機嫌でした。ウェザー・リポートの初代ベーシストだったミロスラフ・ヴィトゥス以来、彼は常に最高のベーシストをグループに迎えています。しかもその時点では無名のひとばかりでした。ジャコ・パストリアス、ヴィクター・ベイリー、リチャード・ボナなど、ザヴィヌルが紹介してくれたベーシストに外れはありません。

2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_0552716.jpg ザヴィヌル・シンジケートは6人編成で、メンバーの国籍もまちまちなら、音楽も無国籍風で、このところザヴィヌルが追求してきたサウンドのエッセンスみたいなものが楽しめました。昨日「ブルーノート東京」で聴いたのは初日のファースト・セットということもあって、出だしがちょっとばらばらでした。それでも中盤からはパーカッションを中心に大きく盛り上がっていきます。
 メロディも重視していたウェザー・リポートに較べると、いまのグループはリズムが中心です。あまりメロディックな要素はありません。アフリカ、中近東、インド、南米など、エスニック風味豊かな音楽は、さながらリズムの万華鏡といった趣です。
 響きはまったく違いますが、雅楽をイメージしたりしながら聴いていた瞬間もありました。それで思ったんですが、民族音楽みたいなものを突き詰めていくと、国籍は関係なくどこかで共通する何かへと収斂していくのではないでしょうか。

2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_133034.jpg ウェザー・リポートやザヴィヌルの音楽に、ぼくは大きく触発されてきました。プロデュースしていたときも、ウェザーの音楽に影響されていろいろな作品を作っています。
 たとえばジョン・ハリントンというギタリストの作品を作ったときには、後期のウェザー・サウンドを踏襲したくて、ピーター・アースキンとヴィクター・ベイリーに入ってもらいました。

 ウェザーでピーター・アースキン=ジャコ・パストリアスのリズム・セクションを引き継いだのがオマー・ハキム=ヴィクター・ベイリー組です。そのオマーも、ジミ・タンネルのレコーディングに起用しました。
2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_143937.jpg ジミはステップス・アヘッドにいたギタリストで、ザヴィヌルの音楽に強い影響を受け、ウェザー・サウンドを自分のスタイルに置き換えた音楽を創造しようとしているところでした。そこで、ジャコから強い影響を受けたベースのジェフ・アンドリュースとオマーのリズム・セクションを起用してみました。

 そのジェフをベーシストに迎えて、サックスのボブ・ミンツァーをリーダーにして作ったのが『アイ・リメンバー・ジャコ』です。ボブはジャコのワード・オブ・マウス・オーケストラでバンマスを務めたサックス奏者です。ジャコの死を追悼する上でこれほどぴったりのひとはいません。
2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_15759.jpg このときは、ジャコの未亡人にもわずかながら金銭的なお礼ができてよかったと思っています。ワード・オブ・マウス・オーケストラのドラマーは、ウェザー時代にジャコと盟友だったピーター・アースキンです。というわけで、『アイ・リメンバー・ジャコ』のドラマーはピーター以外にありえません。

 そもそもプロデューサー業を始めるにあたって、最初に考えたのがピーター・アースキンのリーダー作品でした。そちらは『スウィート・ソウル』というタイトルで、ジョン・スコフィールドやジョー・ロヴァーノに入ってもらい、ウェザー的なサウンドではありませんが、ぼく好みの斬新な4ビート・ジャズが演奏されています。
2006-08-09 ザヴィヌル・シンジケート@ブルーノート東京_e0021965_15458.jpg
 ザヴィヌル・シンジケートの話から、結局はジャコの話になってしまいました。ジャコともいくつか思い出があります。ぼくがニューヨークに住んでいたころ、彼もわりと近いところに住んでいましたから。でもその話を書くと長くなるので、これはいずれ「愛しのJazz Man」のところで書くことにしましょう。

 今回も自慢話としか思われないことをだらだらと書いてしまいました。いいたかったのは、ザヴィヌルのお陰で音楽生活が極めて楽しく、かつ充実したものになったということです。昨日のステージからも心地のよい刺激を受けました。
 そうそう、喧嘩別れをしていたウエイン・ショーターと仲直りをしたのか、ふたりで選曲したウェザー・リポートのボックス・セットが秋に出るそうです。注目は、ドイツのテレビ局で放送されたライヴ映像が含まれていることでしょう。こちらはジャコとアースキンがいた時代のもので、一部はぼくのiPODにも入っています。これのフル・ヴァージョンが観られるのもいまから楽しみです。
by jazz_ogawa | 2006-08-10 01:15 | ライヴは天国 | Trackback(6) | Comments(8)
Tracked from 旅がすき、仕事も好き、そ.. at 2006-08-10 07:17
タイトル : ロン・カーター
発表会の後NYにいってきました。 初めてブルーノートに行きロンカーターのライブを聴いてきました。 テーブル席で食事をしていると黒いトレンチコートを着たロンが何気なく現れ、ソフトケースからベースを出し、横に寝かせて楽屋へ、しばらくして赤いチーフを胸ポケットにいれて再登場。 日本に来たときは遠くから眺めていたのだけれどほんとに間近で聴けて感動。 シニアにさしかかったロン。あったかくってハートにきゅんと来るステージでした。 あっという間に終わってしまいましたが、目の前を通ったとき、ロン、サインプリ...... more
Tracked from ongei :: blog at 2006-08-14 20:53
タイトル : 文部省唱歌on完璧なリズム・セクション?──ザヴィヌル・..
◆ルーツ・ミュージック・フェスティヴァル2006「ジョー・ザヴィヌル&ザ・ザヴィ... more
Tracked from ラスタ・パスタのレレ日記 at 2006-08-19 22:04
タイトル : ウェザーリポートのジョー・ザビヌル健在なり!その1
20世紀最強ユニット、ウェザーリポートの実質上の中心人物、ジョー・ザヴィヌルが、自身のユニット、ザヴィヌル・シンジケートをしたがえて来日したので、ライブに行ってきた。ウェザー・リポートを、ジョー・ザヴィヌル(key),ウェインン・ショーター(sax)、ジャコ・パス...... more
Tracked from ラスタ・パスタのレレ日記 at 2006-08-19 22:04
タイトル : ウェザーリポートのジョー・ザビヌル健在なり!その2
その1から続くちなみに、2.OrientExpressは、JoeZawinulのソロ「MyPeople」(1996年)に収録ライヴでも、強靭なベースに、どこか中東風のボーカルが乗っかる不思議な異国情緒、国境も時代も飛び越えたような曲。4.Madagascarは、ウェザーリポートの「ナイト・パッセージ...... more
Tracked from KONCHAN at 2006-09-12 16:11
タイトル : 東京ジャズ2006 ジョ-ザヴィヌル ザヴィヌルシンジケ..
ジョ-ザヴィヌル、アドルフ・ヒトラー率いるナチス・ドイツの支配下にあったウィーンで育つが、その才能を見出され奨学生としてウィーン音楽院に入学する。 まもなく自分の求めるものがクラシック音楽ではない事を悟ると、すぐにジャズに心惹かれるようになる。 1961...... more
Tracked from 1-kakaku.com at 2006-11-15 17:51
タイトル : ワード・オブ・マウス
ジャコ・パストリアスは70年代半ばから80年代初頭にかけて、ウエザー・リポートで活動した。ウエザー・リポートがもっとも輝いていたのはジャコがいた時代だった。それに異議を唱える人は、まずいないだろう。それほどジャコの存在感は絶大だった。 これは同グループ在籍中の80年に録音したソロ・アルバム。自身のバンド、ワード・オブ・マウスによるものだが、その録音方法が実にユニーク。最初にジャコがすべてのベーシック・トラックを作り、ほかのメンバーがそこに演奏を重ねていくというスタイルで録音された。そのため...... more
Commented by ND at 2006-08-10 02:52 x
古今東西Essayというものは須く自慢話なもので、私は他人の(面白い)自慢話を聞くのが大好きなので、これからもお願いします。
Commented by いもちゃん at 2006-08-10 07:28 x
ジョージャビヌルですか~!懐かしい!むかしバンドでやっててソニーのデンスケ回しながら何度の何度もコピーしましたよ。ただ回転数が違ってたみたいで1音高くコピーして練習してしまいいざあわせあときまったくあってなくて唖然としました(笑)今はいい思い出です。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-10 07:53
NDさん、コメントありがとうございます。ぼくはこういうことしか書けませんし、このブログは自慢話と自分のことの記録が目的なので、それを楽しんでいただけるならこんなに嬉しいことはありません。これからもよろしく。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-10 07:55
いもちゃん、ソニーの「デンスケ」という言葉も懐かしいですね。ぼくもカセット用のデンスケを持っていました。やっぱり、それで自分のバンドの演奏を録音していましたね。
Commented by forcek at 2006-08-10 13:34 x
小川さん、その「ミュージシャンとの飯の話」が俺は大好きなんですよねー(笑)だって普段知ることのできない、偉大アーティストの日常が少しでも垣間見れますからねー、ザヴィヌルとサッポロ・ラーメンなんて最高ですねー(笑)小川さんこれからもガンガン、ミュージシャンの知られざる側面も紹介してくださいねー。
Commented by namita at 2006-08-10 23:12 x
僕も昨日行ってきました!!
凄く楽しめました

デンスケ懐かしい!!
僕は大学時代にDATデンスケで効果音録りに行ったの思い出します
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-10 23:21
forcekさんがそういってくれる限り、これからも自慢話、いろいろしますのでよろしく。
Commented by jazz_ogawa at 2006-08-10 23:26
namitaくん、遅ればせながらストーンズ・イヴェントはご苦労様でした。
ぼくは「ブルーノート」でいまだに前向きなザヴィヌルの姿勢にちょっと触発されてきました。そういえば、DATデンスケもプロデューサー時代に買いましたが、DATも過去の遺物になりそうで寂しいですね。
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