ニューヨークの往復で観た映画を、自分のために整理しておきます。今回は自分でも驚くほどよく観ました。行きに3本半、帰りに5本半です。それでは行きの分から。
①『UDON』
映画館に行ってまで観るつもりはなかった作品ですが、たまたま観れたので観ました。予想どおりの内容で、こういうのを批判するのは簡単でしょうが、ぼくは結構楽しめました。でも、上映時間の割に奥が深くありません。作ったひとには申し訳ないですが、時間潰しにはなっても、繰り返して観るほどではありません。
②『イリュージョニスト』
これは面白かったです。19世紀のウィーンが舞台のラヴ・ストーリーで、主役が奇術師なんですね。いまでいうならMr.マリックみたいなひとです。アイゼンハイムというこの奇術師が見せるさまざまなトリックが面白くて、最後まで楽しく観ました。ほとんどのトリックが当時のものを再現したというのですが、CGを使わずにどうやってあんなことができるのか、まさにMr.マリックの世界です。
③『ただ、君を愛してる』
こういう映画は普段なら観ませんが、これも旅行ゆえです。でも面白かったですね。さわやかで、ほろ苦さも味わいました。ありがちな青春映画ですが、自分の学生時代とオーヴァーラップさせながら観ていました。最後は舞台がニューヨークです。『UDON』でもニューヨークのシーンが出てきますが、ニューヨーク便ということも関係しているのでしょうか?
④『34丁目の奇跡』
これもニューヨークが舞台の映画です。10年くらい前の作品でしょうか。映画の中ではコールスという店名になっていますが、メイシーズのクリスマス・パレードを基にしたファンタジーです。
実はこれ、観たことがなかったので、ほかに見たい映画も残っていなかったため、ニューヨークにもうすぐ到着するころから観ました。というわけで、30分くらい進んだところで機内上映が終わってしまい、そこでおしまい。リチャード・アッテンボローがサンタクロースそっくりで面白かったです。中心人物の男性と女性が美男・美女じゃないところがちょっと物足りなかったかなと。
以下は帰りの飛行機で観た映画です。
⑤『フラガール』
今年の日本アカデミー賞を受賞したんでしたっけ? 面白い話で結構泣けました。ぼくはバンドをやっていたので、フラガールより、一緒に演奏しているハワイアン・バンドが気になりました。彼らも炭鉱で働いていたひとたちなんでしょうか? それにしては巧いので、どんな特訓をしたのか、そっちのストーリーも少しは紹介してほしかったなぁ、なんて思いました。
⑥『守護神』
久しぶりに観たケヴィン・コスナー主演の映画です。海難救助隊員のストーリーで、コスナーは伝説の救難士役で登場します。しかしある事故がきっかけで教官に転進し、最後は現役に復帰して事故死してしまいます。ケヴィン・コスナーって何歳になったんでしょう? 体力あるなぁと感心しながら観ていました。『海猿』+『愛と青春の旅だち』みたいな部分もありますが、救難活動のシーンなど迫真の演技と場面展開で、もう一度大きなスクリーンで観たいと思いました。
⑦『ステップ・アップ』
ダンス・ムービーです。ストリート・ダンサーの不良男子高校生が、ひょんなことからクラシック・ダンスの女学生とコンビを組み、彼女の卒業発表会に出演するというお話。反発したり仲たがいしたりしながら最後は恋に落ち、不良高校生も真面目になるというお決まりの展開です。
この不良高校生役を演じたチャニング・テイタムのストリート・ダンスは見事でした。でもここは黒人にこの役を回したら、もっと意味の深いものになったかもしれません。が、そういうことはこの映画の狙いではないので、無意味でしょう。年を取ると、変なところで社会性を考えたりして、これは悪い癖です。
⑧『キンキーブーツ』
話題になっていたのに観逃していた映画です。老舗の靴工場が倒産の危機にされされ、二代目社長が思い切って女装の男性向けに奇抜なブーツを作って起死回生を図るという、現実にはあり得ない物語。女装をする男性の悩みは、自分の体重が支えられるハイヒールの靴がないこと。そこに目をつけて、昔のモッズやヒッピーもびっくりの靴を開発するのですが、そもそもそんな靴にビジネスとしてどれだけ需要があるのか。それから、ぼく的にはデザインがまったくださいこと。そこが興ざめでした。
⑨『ブラダを着た悪魔』
この辺から眠くなってきたのですが、中途半端に寝ると時差ぼけになりそうだったので、頑張って映画を観ることにしました。とくに観たいものはなかったので、前回ニューヨークから帰ってきたときにも観たこの映画をもう一度観ることにしました。今度は、街の景色や服に注目しようかな、というわけです。
メリル・ストリープがステーキを食べたいとわがままをいって、アン・ハサウェイが頼み込んでステーキを焼いてもらうレストランが出てきます。これが39丁目とサード・アヴェニューの角にある「Smith & Wollensky」で、そういえば20年くらいここには行ってないなぁなんて思い出しました。
⑩『34丁目の奇跡』
帰りの便でもこの映画をやっていたので、残りを観ることにしました。これで中途半端な思いもすっきりです。
UAの直行便がなくなったため、今回はANAを利用しました。ANAのいいところは、自分が観たいときに映画をスタートさせられることです。UAはビデオが個々で独立していないため、スタート時間が選べません。そんなこともあって、今回はいろいろ観てしまいました。
往復で9本、ニューヨークで2本、それと日本から持っていったDVD3本(『オーシャンズ11』『アマデウス』『ブリット』)を2週間で観ました。全部で14本。われながらよく観たものです。