
しばらく六本木の「東宝シネマズ」に行ってなかったんですが、今日はこの映画を観ようと、家から歩いて行ってきました。『私は貝になりたい』も候補でしたが、楽しい映画のほうがいいだろうと考えての選択です。
『スウィングガールズ』の矢口史靖監督作品なので、最初から面白そうな予感はありました。で、その通りでした。飛行機や航空会社をテーマにしたコメディーですね。ぼくもよく飛行機に乗りますから、その裏側がわかって面白かったです。ただし、ちょっと頼りないひとたちもいて、少々心配ですが(笑)。

ジャズ・ミュージシャンと同じで、ぼくは役者さんにも嫌いなひとはあまりいません。この映画に出ているひともみんな好きです。田辺誠一、 時任三郎、 綾瀬はるか、 吹石一恵、 田畑智子、 寺島しのぶ、 岸部一徳、笹野高史・・・。この顔ぶれだけ見ても面白そうじゃないですか。しかも音楽はミッキー吉野です。
ミッキー吉野といえば、先日ゴールデン・カップスのデイヴ平尾さんが亡くなりました。せっかく再結成して、ときどき活動していたカップスも、これで本当に終わってしまいました。ぼくが一番好きだったGSがカップスです。ミッキー吉野はブッチ伊東の後釜として途中から参加してきましたが、GSなのになんと見かけが不細工なんだろうと最初は思いました(ごめんなさい)。しかも、ぼくより若い子供じゃないですか(たぶん)。先日の『GSワンダーランド』に通じますが、これならぼくもGSになれるかも? なんて思いましたね。ワイルド・ワンズにはチャッピーこと渡辺茂樹もいましたし。

それで映画は、パイロットやCA、航空機を運行させるために必要な裏方を中心にしたドラマです。いくつかのエピソードを連続させることで、業界の内部を教えてくれる話といったところでしょうか。それにしても自分の知らない世界が覗けるのは楽しいですね。しかも興味がある部分を面白おかしく描いているところがこの監督の得意技です。相当な下調べをしたんでしょう。
この映画に登場するひとの中にはちょっと緊張感に欠けるタイプもいます。コメディですから、そういう部分も強調して当然です。ですが、安全に航空機を飛ばすことには全員が一所懸命です。
こういう人間関係・人間模様の職場は好きですね。厳しいところは厳しいですが、その裏には愛情とか信頼があります。仲がいいのとはニュアンスが違うでしょうが、まじめにやっていれば気持ちよく働ける職場と思いました。ぼくも職場で嫌な思いをしたことがありません。職場と周りのひとに恵まれています。その幸せとか有り難さとかについて、この映画を観ながら改めて思いました。

そういえば、今度の金曜からこちらも日本でようやく公開です。ニューヨークで観ましたし、DVDも持っているんですが、やっぱり観に行きたいですね。日本語の字幕がついているわけですし。