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川隆夫の JAZZ BLOG
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©Kozocom (photo by Shuichi Kasahara)
職業:JAZZジャーナリスト、整形外科医、DJ

ニューヨーク大学の大学院在学中にアート・ブレーキーやマルサリス兄弟など数多くのミュージシャンと知り合う。帰国後、JAZZを中心に約3000本のライナーノーツを手がけると共にJAZZ関連の著書を多数出版。ブルーノートの完全コレクターとしても有名。その他、マイルス・デイヴィスやブルーノートの創始者アルフレッド・ライオンの来日時の主治医を勤めるなど、現役の整形外科医としても第一線で活躍中。

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2008-12-13 ジョアン・ジルベルト公演中止
 
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ほんと、残念でした。11月の来日が延期になって、それが今日と明日に振り替えられていたのですが、結局、腰痛が治らなかったため、コンサート自体が中止になってしまいました。

 1931年生まれのジョアンですから、ブラジルからの長旅は無理だったのでしょう。これが最後と思っていましたので、次回があるかどうか。今週の初めにはプロモーター・サイドからの「今回は大丈夫そう」という話をレコード会社経由で聞いていましたし、知り合いのお嬢さんが偶然ですがジョアンの通訳ということで、ブラジルから先乗りで日本に着いていました。

 実際、出発直前までは問題がなかったそうです。長旅になるので、ニューヨークで数泊してから日本に来るスケジュールが組まれていました。その出発当日だか前日だかに風邪を引き、腰痛が再発したとのことです。それでドクターストップになりました。

 コンサート3日前の中止です。ぎりぎりまで関係者は来日の可能性を模索していたのでしょう。しかし、高齢であることを考えれば無理はしないほうが無難です。公演のキャンセルによって各方面にいろいろな迷惑や損害もかかることでしょうが、人間相手の商売ではこういうことはつきものです。かなりいい席のチケットが取れていたのですが、そういうことなら仕方ありません。

 そこで、今日は、以前観たライヴの思い出を『愛しのジャズマン』から紹介して、ジョアンのコンサートに行った気分になろうと思います。

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 灼熱の太陽と熱狂的なサンバのリズム。ブラジルについて思い浮かぶのがこれらふたつである。ぼくの場合はそこにボサノヴァも加わる。
 中学2年のときに聴いた『ゲッツ=ジルベルト』でこの音楽を知って以来、ジョアン・ジルベルトはかたときも忘れることができないアーティストのひとりになった。そして、スタン・ゲッツ。その時点で、彼がジャズ界を代表するテナー・サックス奏者であることなど知るよしもない
 ボサノヴァを代表するシンガーでギタリストでもあるジョアンと、白人テナー・サックスの大スターになっていたゲッツ。ふたりが共演したレコードに合わせて見様見真似でギターを弾いていた中学時代を、古ぼけたアルバムに貼った懐かしい写真を見るような思いで振り返ることがある。そのジョアンがとうとう日本にやってきた。

《最後の大物、奇跡の来日!》
 何度も見かけたようなキャッチ・コピーが、今回はどれだけ胸に迫ってきたことか。

 2003年9月、わくわくする気持ちを落ち着かせようと、普段は早歩きをするぼくがわざとゆっくり歩いて会場の「東京国際フォーラム」に向かった。
 コンサートがスタートする7時近くになっても、暑い日ざしは和らぐことがない。これからジョアンのライヴに接することができるという興奮。ほんのときたま頬をかすめる爽やかな風が、その思いを現実に引き戻してくれる。
 しかしこちらの思いなどとは無関係に、ジョアンはあくまでもマイ・ペースだった。72歳になるマエストロは、開演時間の7時になっても宿舎のホテルを出発していない。到着の遅れが場内に伝えられ、すでに超満員になっていた客席からため息ともどよめきともつかない声が漏れる。ホールでは「出演者の意向で空調装置は切っております」のアナウンスもあって、そろそろ汗が滲むようになってきた。
「ひょっとしてコンサートはキャンセル?」
 そんな囁き声も周囲から聞こえるようになった。なにしろ気まぐれなマエストロである。しかしその後、「ただいまホテルを出発しました」、「あと5分ほどで会場に到着します」、「ただいま楽屋に入りました」、「間もなく開演です」
 まるで実況中継のように、動向が場内アナウンスで報告される。こちらの心配を察しての主催者側による配慮だ。

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 そして、直後に場内のライトが落とされた。5000人の熱い拍手に迎えられたジョアンが、気負うことなくギターを手に、なんの装飾も施されていないシンプルなステージの真ん中にぽつんと置かれた椅子にすわる。そしてそれからの2時間半。いっさいの休憩を挟まずに、あの『ゲッツ=ジルベルト』で耳に馴染んできた歌声とギター・プレイを淡々とした風情で聴かせてくれた。

 ジョアンの来日は不可能といわれていた。本人は、地球の裏側にある東洋の国へ行くことを渋っていた。しかし関係者の熱い説得によって、伝説の彼方に消えようとしていたボサノヴァの創始者が重い腰をあげる。
 長年憧れ続けてきたこの巨匠の姿をひとめ見たい。その思いで会場に足を運んだひとたちが、コンサートを終えたあとは不思議な連帯感で心が結ばれていた。最初で最後の来日になる。誰もがそう思ったに違いない。
 初来日では連日盛大な拍手を持ってジョアンは迎えられた。そして不可能な来日を可能にした奇跡は次なる奇跡を生み出す。
 ジョアンが翌年も元気な姿をぼくたちの前に示してくれたのだ。最終日には45曲、3時間45分におよぶステージを披露。終盤には即興でポルトガル語とフランス語を交え、「ジャパォン、ジャパォン、メウ・コラサォン(日本、日本、あなたを愛しています。日本、わたしの心)」と歌い始めたのだった。
 そして愛する国の熱心なファンのために、2006年にも3度目の来日を果たす。2度目の来日後、ジョアンはいっさいひと前で歌っていない。彼にとってかけがえのない国となった日本で歌うこと。創造の神は、この巨匠に最後の使命を与えたのかもしれない。(この文章は2006年に書いたものです)
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by jazz_ogawa | 2008-12-13 09:15 | 愛しのJazz Man | Trackback | Comments(6)
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Commented by Tony at 2008-12-13 09:53 x
小川さん、先日の音楽ゼミナールありがとうございました。そうですね、またライトハウスのことなどお話したいですね。ジョアン ジルベルトといえばボサノバに欠くことのできない「サウダージ」の雰囲気がホレス シルバーの音楽にも感じる気がしますがどう思いますか?
Commented by jazz_ogawa at 2008-12-13 12:55
Tonyさん、ぼくも同感です。ホレスにもラテンの血が流れていますから、どこかに通じるものがあるんでしょうね。
Commented by 浦島 at 2008-12-15 06:56 x
小川さん、ジョアン・ジルベルトが中止になったのですね。彼のアルバムを5枚ほど持っていますが、どれも本当に素晴らしいです。ブラジルからアーティストを呼ぶということは本当に大変なことなのですね。特に高齢の方は。
Commented by jazz_ogawa at 2008-12-15 08:49
浦島さん、残念な結果でしたが、こればかりは仕方ありません。あとは早く健康を回復して、活動の再開を願うばかりです。
Commented by yuricoz at 2008-12-18 16:08
きっと来年は、来れることを祈ってますね♪
Commented by jazz_ogawa at 2008-12-18 23:18
yuricozさん、ぼくも願っています。
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